■安部ねりさんが亡くなられたというお話を一昨日の朝、東鷹栖安部公房の会から連絡承り、夕方、各誌ニュースでも報じられました。心よりご冥福をお祈り申し上げます。
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■東鷹栖安部公房の会の活動にご理解を戴き、ご尽力を賜りました。厚く心より感謝申し上げます。
安部ねりさんが書かれた『安部公房伝』( 新潮社)もすばらしいですが、私にとっては『真善美版・終りし道の標べに (講談社文芸文庫) 』にねりさんが書かれた「著者に代わって読者へ 亡き友金山時夫に」が強く心に突き刺さっており、安部公房文学を読む上でトップシークレットともいうべき重要な謎がここに明かされていると感じておりました。
『安部公房伝』( 新潮社)収録の大江健三郎のインタビューの中にも、そのことを確認できる発言がありました。きっと作家ご本人以外には誰よりも理解されていた安部ねりさんの優しいまなざしに、お父様への深い愛が感じられました。
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