詩誌『フラジャイル』公式ブログ

旭川市で戦後72年続く詩誌『青芽』の後継誌。2017年12月に創刊。

詩誌『POISSON』(2018.11)第四十四章

■渡会やよひさんより、詩誌『POISSON』(2018.11)第四十四章をご恵送戴き、鑑賞させて戴きました。心より御礼申し上げます。

 渡会さんの詩作品「片時」の世界、双眼鏡を提げた休日の家族の、光の微塵振りまかれる草叢へ、一気に連れ去られました。「わたしたちの勾配を根こそぎ吹き倒す/荒々しいもの」は訪れるのか…決定的な出来事は語られることなく、あの空をわたっていくのか…

■法橋太郎さん「いのち」、幻に囚われていることに、気づいては忘れる、永劫の繰り返しを、自分の状況を愕然と省みておりました。それが呼吸なのかとも考えました。立ち止まる機会を得ました。

■川島洋さんの論「作文の授業から」、作文、文章、詩、ライトノベル、それぞれのジャンルからみた、書き手の苦手意識としての、詩の必要性、不必要性、始り方の違いについて、最終形への向かい方について…「偶然に始まった詩は、作品として完成するに至り、そこでひとつの必然として「定まる」。」「「偶然」から「必然」への相転移であったようだ。「完成」が「必然」を伴って明快に実感できる(はずだ)ということ。つまりはそれが、詩のありがたさなのだった。」 あらゆる視点から、気づきを得ることができました。誠に、ありがとうございます。

f:id:loureeds:20181120081456j:plain

f:id:loureeds:20181120081505j:plain