詩誌『フラジャイル』公式ブログ

旭川市で戦後72年続く詩誌『青芽』の後継誌。2017年12月に創刊。

詩誌「くれっしぇんど」106号(2019・4 令和元年》・・・4月8日発行なのに、もう「令和元年」の文字が印刷されている!

■詩誌「くれっしぇんど」106号(2019・4 令和元年》・・・4月8日発行なのに、もう「令和元年」の文字が印刷されている!)
 いつも同人の皆様の詩作品だけでなく、「断片」やあとがきも楽しみに拝読させて戴いております。
 《「くれっしぇんど」100年の歩みからⅥ 「連詩」分科会は愉しかった(高野喜久晴さん)》、1996年に〈第十六回世界詩人会議日本大会’96前橋〉での「連詩」分科会の模様が書かれています。「生命賛歌」をテーマに、韓国語、中国語、英語圏の詩人も参加! 限られた時間の中で「まとめ役の力量がためされる。」 
 「前後の詩がリエゾンしつつ発光し原詩とは異質な空間を創っていくのが連詩の面白みであろう。少なくとも前詩と同じ用語は避けたいのだ。飛躍する世界が立ち上ってこない。」(連詩の魅力とは何か)とのこと。なるほど。全行が一人の詩人の責任である通常の創作とは異なり、次の行にどんな言葉を持ってくるか、どんなイメージを湧かせるかは次の順番の詩人の選択にかかっている。自分の順番の次の行に何が来るかはわからない。あっ、こう来たか!という驚きがあったりして。5月25日の豊平館ライブにて、ぜひ参加される皆様とともに、試みたい次第であります。
 詩作品、どれもレベルが高く・・・安田萱子さん「場所Ⅰ・Ⅱ」詩の生きる場所はどこにあるのか、傷つけた時、傷ついた時、負った傷、負わせた傷口にあるのか、同じ方向へ一斉に歩く都会の駅の人々が見向きもしない仄暗い祠に、供えられた小さな酒瓶、変哲のないどこにでもあるような風景なのか。
 高橋絹代さんの「ちびまる子ちゃん」、「顔の長いおじいちゃん」があのように愛情に溢れ、孫に対し最大限に理解のあるおじいちゃんにえがかれたのには、創作の原点に関わる秘密があったようですこと、3月に小熊秀雄の講演でお話させて戴きました。そのことを高橋絹代さんへ報告申し上げる所存であります。

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くれっしぇんど