詩誌『フラジャイル』公式ブログ

旭川市で戦後72年続く詩誌『青芽』の後継誌。2017年12月に創刊。

■詩集『閑散として、きょうの街はひときわあかるい』(TOLTA マイナンバープロジェクト)

詩集『閑散として、きょうの街はひときわあかるい』
(TOLTA マイナンバープロジェクト)
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今回、TOLTA さんのマイナンバープロジェクト(2020年4月20日~5月19日)に参加をさせて戴きました。
数字が使われる詩行を考えつつ暮らした一か月でありました。日常や過去の記憶へ焦点を当てる周波数が閾値を越境致しました。貴重で不思議な経験をさせて戴きました。毎日詩のセルが増殖していくのを目の当たりにし、スプレッドシートを開くのが楽しみでありました。
 
「ウイルスとウィルス、ウイルスとウィルス。小さい「ィ」も誤記ではないらしいというたった1字の革命性」

「マンダラチャートのフレームワーク。3×3を9つで81マスのストラクチャー。加島祥造訳『タオ―老子』(ちくま文庫)81章ぜんぶ書ける。」

自分が入力した言葉を記録しておらず、あまり憶いだすことはできないのですが、こんな感じだったかと思います。皆さんの詩句はもっと鋭いです。緊急事態宣言期間中の時代の空気に対峙した、詩人の仕事を体感させて戴いたこと、波紋のように距離を超えて響く伝導の期間を、心より感謝申し上げます。
 
■本プロジェクト参加者は、4月20日から5月19日までのあいだ毎日、数字を含んだテキストをオンライン上で共有したスプレッドシートに記入します。
■テキストは入力時点ですべて匿名化されます。誰がどのテキストを書いたのかは他の参加者にはわかりません。
■このテキストをもとにTOLTAが詩をつくります。

■参加者
TOLTA(河野聡子、佐次田哲、関口文子、山田亮太)
ゲスト(敬称略、順不同)
大崎清夏、文月悠光、及川俊哉、宮尾節子、
タケイ・リエ、北條知子、小峰慎也、暁方ミセイ、
岡本啓、柴田望、三上温湯、吉田恭大

■「TOLTA マイナンバープロジェクト」の一環として詩集『閑散として、きょうの街はひときわあかるい』が刊行されます!
( 2020年4月20日~5月19日の30日間に、総勢16名の参加者が記述した言葉によって構成されています。 )
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詩集『閑散として、きょうの街はひときわあかるい』
価格1500円+税(予定)

TOLTA マイナンバープロジェクトによる新刊は2020年7月5日東京ポエケットにて発売予定です。

通販はオンラインショップでの予約販売受付を6月15日頃から開始します(発送は7月8日頃)

toltaweb.jp