市立小樽文学館は、1978年11月3日に開館しました。市町村立としては初の地域総合文学館としての誕生でした。建物は、1952年建築の小坂秀雄の設計による旧小樽地方貯金局です。
今年で開館43年目を迎えます。以来、企画展は150回を数えております。2020年は企画展を9本開催、2021年は企画展を8本開催予定と聞いております。
市の財政は緊迫しており、事業費は約150万弱ということです。そのため文学館が開催する事業・資料購入などは、支援団体の小樽文學舎も協力して行っているようです。
その中には、「若い詩人の肖像―伊藤整」「北原白秋と小樽・サハリン旅行」「多喜二の青春―その彷徨と発見」「しゃべり捲くれ―小熊秀雄の世界」「海の聖母―詩人・吉田一穂展」「小熊秀雄と池袋モンパルナス」「詩人と美術 瀧口修造のシュルレアリスム」など全国的にも注目された展覧会があります。
展示空間(壁面・床面など)が劣化し損傷が激しくなっております。前回の壁の修復は1989年、つまり32年前のことになります。全面的な改装が求められておりますが、新型コロナウイルスの影響などで入場者の減少なども影響し、それが無理状態のようです。館からは、2020年の入場者は3176人(2020年4月~12月度末)、前年度同時期比3573人の減少と聞いております。
今回、企画展が少しでも良好な環境の下で開催できることを目指して、まず壁面の張替えを行うための基金づくりを呼び掛けるものです。ちなみに通常の企画展で使用可能なスペースは約186平方メートルと聞いております。一度に全部の改装や修復は無理なので、最初に企画展の空間壁面を手掛けようと考えております。
いうまでもなく文化は、心のオアシスです。文学は、精神活動の基点となるもの、そして素晴らしいその創造活動は私たちを豊かにしてくれます。こういう厳しい状況だからこそ、「文学の力」が求められております。
この改装が実現することにより、日々奮闘している市立小樽文学館の活動を少しでもサポートできればと念じております。
経費が低く押さえられた場合は、残りを文学館の活動のために使っていただく方向です。
誠に勝手なお願いですが、この有志の願いに賛同してくださるようお願い申し上げあげます。呼びかけを道内各地にも広めていきたと考えております。なにとぞ、ご協力のほどよろしくお願いいたします。
記