■拙詩集『壁/楯/ドライブ/海岸線』(フラジャイル 2021年7月28日)を上梓致しましたのでご報告申し上げます。
ここ2年ほどの間に学ばせて戴いたことや、「指名手配」「阿吽通信」「小樽詩話会」「フラジャイル」、杉中昌樹さんの「詩の練習」などに掲載された作品を収めております。
本のタイトルの通り、「壁」「楯」「ドライブ」「海岸線」という詩篇を順番に収めています。書下ろしは「海岸線」4作のうちの3作で、樺太師範から学徒出陣で土浦海軍航空隊に入隊し特攻訓練中に敗戦を迎えた祖父の軌跡を辿り、時代の大きな変化について、長編叙事詩を構成する試みに挑んでいます。
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謹呈用を中心に制作を行い、8月9月にかけて少しずつ皆様へ送らせて戴きます。
すでに旭川市内各図書館では新刊として納本戴いており、
旭川市内書店(ジュンク堂、コーチャンフォー、こども冨貴堂)には写真のようにPOP付きにて置いて戴いております。また、amazon.co.jp、Kindleでもお読み戴くことが可能です。
発行は利益目的ではなく、希望される方には謹呈させて戴きますのでメッセンジャーなどでお気軽にお問合せください。(詩誌「フラジャイル」同様、書店等の購入分は当市民文化団体の活動経費となりますのでこちらもありがたく存じます。)
・アマゾンはこちらから (8月2日発売の予約)
https://amzn.to/3eYdvO5 壁/楯/ドライブ/海岸線: 柴田望詩集 (MyISBN - デザインエッグ社) オンデマンド (ペーパーバック) – 2021/8/2
・キンドルはこちらから
https://amzn.to/3y8uyoe 詩集『壁/楯/ドライブ/海岸線』: 柴田望詩集 (現代詩) Kindle版
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「フラジャイル」より、活動を再び活性化させて参ります。
・9月発行予定
「フラジャイル」12号+「青芽反射鏡」終刊① 合冊
・9月中旬
旭川市中央図書館主催の対談と朗読「小熊秀雄への応答」
・12月発行予定
「フラジャイル」13号+「青芽反射鏡」終刊② 合冊
・10月中・下旬の2回
三浦綾子記念文学館にて安部公房の講演(オンライン中心)
・10月下旬 「コトバスラムジャパン」北海道大会主催
・2022年は旭川の文芸評論家・高野斗志美先生の没後20周年
何かを企画致します。
旭川がまた動き出したと皆様にお伝えくださいましたら幸いです。
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(■覚書より)
戦争、天災、人災、感染病などの時代の大きな節目は、突然未知の世界からもたらされるのではなく、長い間に蓄積された原因に対する結果が顕れている。つながっているのに切れ目を錯覚させられて、新しい「普通」に操られているのではないか…。札幌の伯父から借りた祖父の手記を読み、そのような着想を得ました。詩の言語表現が政治や世界認識の主題を作品に昇華できるか…明確な答えを得ておりませんが、コロナ禍の世界に突然、ケネディ大統領の死とアメリカ文化についての十七分の新曲「Murder Most Foul」を動画配信したボブ・ディランの姿勢に感銘を受けました。
この本の工夫としては、タイトルが目次になっていること。また、出版は①フラジャイル党から四百部、②デザインエッグ社からオンデマンド出版、二つの版元から同時発行という珍しい手段です。デザインエッグ社のMyISBN版は、バーコードがついており、アマゾンや全国の書店からも購入できます。また、キンドルでも読めるようにしてあります。あまり費用はかけておらず装丁もこの通り、パソコンで編んだ謄写版のようですが、ペーパーバックも歴史ある文化にて、非常事態宣言下に削り出した詩集です。
人生のどこかの時点で詩を書くと決意された、尊敬する詩人の方々に今世で出会えた奇蹟と、自己肯定感の低い会社員の一人に過ぎない私に、詩へ向かうための力をお与えになり、人生を変えてくださった皆様へ、感謝をこめてこの一冊を上梓致します。
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