詩誌『フラジャイル』公式ブログ

旭川市で戦後72年続く詩誌『青芽』の後継誌。2017年12月に創刊。

■2022年12月13日の北海道新聞にて、詩誌「饗宴」主宰の瀬戸正昭さんの書評で大きく紹介されていた『ポーランディア 最後の夏に』(工藤正廣著・未知谷 2022年9月15日)

■2022年12月13日の北海道新聞にて、詩誌「饗宴」主宰の瀬戸正昭さんの書評で大きく紹介されていた『ポーランディア 最後の夏に』(工藤正廣著・未知谷 2022年9月15日)を拝読させて戴きました。ありがとうございます。「むかしの夢幻 時を得た物語」…、新しい物語として蘇生された「頌歌であり鎮魂歌」、「現実のおとぎ話」。グダニスク大学での講演「詩人の運命」で、マサリクの「愛らしいポーランド語」で語られる、権力者と詩人の対決、マンデリシュタームについてのスターリンパステルナークの電話は、評伝詩集『永遠の軛』(工藤正廣編・作 未知谷 2015年9月15日)で語られる、最も印象的な場面の一つでした。講演の最後と、オリガ・イヴァンスカヤを訪ねたときにも朗読されるパステルナークの詩篇「発着駅」を、『パステルナーク全抒情詩集』(工藤正廣訳 未知谷 2011年10月5日)の索引から見つけて読み、特別な時間が込められた作品として鑑賞することができました。マサリクとドロータが語り合った小樽の古風な喫茶店は、駅前に昔あった「エンゼル(ENZEL)」でしょうか。心より感謝申し上げます。

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