詩誌『フラジャイル』公式ブログ

旭川市で戦後72年続く詩誌『青芽』の後継誌。2017年12月に創刊。

■歴史ある『月刊おたる』10月号 (通巻712号) 9月25日発行、P54《詩篇の窓辺・46》に、詩篇「壁」(柴田望)、赤井邦子さんによる紹介文とともに掲載戴いております。

■歴史ある『月刊おたる』10月号 (通巻712号) 9月25日発行、P54《詩篇の窓辺・46》に、詩篇「壁」(柴田望)、赤井邦子さんによる紹介文とともに掲載戴いております。誠に恐縮です。心より感謝申し上げます。
 9月17日に裏小樽モンパルナスで行われた小樽詩話会60周年のオープニング朗読会で申し上げました通り、小樽に住んでいた頃の経験を書いた詩ですが、当時は仕事がとても忙しく、壮絶な台風の目のどん底におりました。潮見台の貸し家で、確かに不思議な霊的な体験をしたのですが、仕事でそれどころじゃなくて全然怖くなかったのと、悲しみや絶望を通り越し、小樽の持つ独特な空気感の日常の中で、生と死の逆転、暁と日没の逆転が当然のごとく起こった、書き手としてはその目撃の記録の詩であります。
 しかし、詩人である赤井邦子さんは柴田の小樽での月日を「楽しい日々を過ごせ」たのだと解釈されています。これは凄いことだと思います。あれから20年近く経ちますが、若輩者の私では、まだあの頃の情況を「楽しかった」と悟れる領域までは到達できませんが、いつかそう思えるかもしれません。その視点に導かれるような不思議な体験が、この『月刊おたる』に詩を掲載戴いたことで、再び起きているようです。徹夜の仕事を終え、永遠のような朝焼けの坂道を登りながら、全世界の息が止まるような街の胎動の光景に包まれた頃を鮮明に想起しつつ、心より感謝申し上げます。f:id:loureeds:20230930122853j:image