■梁川梨里さんの詩集『蝶番』(七月堂)、詩が体内に海を持つような生命の感触、繊細な魂の肌触りを伝える。「斫り 」という建築現場の語も柔らかく、音の表面を削いで黙読を顕す儀式のよう。どの詩行も確かな有機性を帯びているように感じる。「息染め」「生き初め」(いきぞめ)の詩法だろうか。
■梁川梨里さんの詩集『蝶番』(七月堂)、詩が体内に海を持つような生命の感触、繊細な魂の肌触りを伝える。「斫り 」という建築現場の語も柔らかく、音の表面を削いで黙読を顕す儀式のよう。どの詩行も確かな有機性を帯びているように感じる。「息染め」「生き初め」(いきぞめ)の詩法だろうか。