■北海道の伝説的詩人、渋谷美代子さんが1月25日に逝去され、佐藤裕子さんが急遽編集された追悼の冊子で60年代の詩を読み、衝撃を受けております。今読んでも新しい、魂の燐火のような短い詩型、予期できぬ喩の結晶。青の陰謀、狂気神のくれたさびしい痣、血に濡れた五月の舗道、無数の死んだこども…
「青芽」の大先輩でもある、畏敬する詩人渋谷美代子さんには「フラジャイル」への励ましのお便りも戴いておりました。菅原政雄さんの『魂乞い : 詩人 渋谷美代子の世界』(創映出版)で初期の詩世界に浸り、最後の詩集『へんなうち』には古川善盛さんや堀越義三さんのことを書かれた詩もありました。