詩誌『フラジャイル』公式ブログ

旭川市で戦後72年続く詩誌『青芽』の後継誌。2017年12月に創刊。

帷子耀さん、金石稔さん、阿部嘉昭さんの詩集ご刊行を祝う会 11月22日(木)

■11月22日(木)17時より、帷子さんの詩集と同じすみれ色の札幌すみれホテルにて、
帷子耀さん、金石稔さん、阿部嘉昭さんの詩集刊行を祝う会が行われ、盛会のうちに終わりました。

帷子耀習作集成』(思潮社) 帷子耀
『ガキたちの筏』(響文社) 金石稔
『日に数分だけ』(響文社) 阿部嘉昭

 御出版、おめでとうございます!!!

素晴らしい、夢のような一夜でありました。この日が来るのを待っていたかのように、季節が変わり、根雪となりました。

 オープニングにて、柴田が帷子さんの「へんぺん」を朗読させて戴きました。暗記しておりましたが、ご本人の前で恐れ多くも気恥ずかしくて、もの凄い緊張致しました。現代詩手帖10月号を片手に、会場を見ながら読みました。くつがへと、ウララカと、ルビを、振りました。原稿用紙一枚で、詩や言葉の神髄に触れられる作品と驚嘆しつつ、読ませて戴きました。

 嵩文彦さんの司会でした。会場で配られたパンフレット、嵩さんの文に曹操の短歌行が(對酒當歌 人生幾何 譬如朝露 去日苦多)・・・詩誌「騒騒」にかけておられ、さすがです!!そんな錚々たる詩人の方々がご来場されていました。
 68年の当時のこと、帷子さんが現代詩手帖賞を最年少でお取りになられたとき、同時に受賞された詩人山口哲夫の詩集『童顔』の秘密のこと、詩誌「騒騒」創刊と活動の広がり、今回の帷子さんの詩集刊行に至る経緯など、御話興味深く拝聴致しました。髙橋純先生(フランス語)と木田澄子さん(日本語)による、吉田一穂「母」の朗読!!形容詞のご説明も。細田傳造さん、船越素子さんの御話も楽しく、何もかもがもの凄い勉強になりました。この場に参加させて戴き、本当にありがとうございました。

 7月8日の北見では、吉増剛造先生、帷子耀さん、金石稔さん…BowieとIggy PopLou Reedの3ショットのような、凄まじい会でありました。今回はIggy PopLou Reedと、もっと若い世代、例えば私にとってはリアルタイムなオルタナの神Sonic Youth?やPixies?との共演?? すみません、幻影に一人浸っておりました。ジャンルの方向性を決定づける程の大きな存在の皆様。(68年を脱却している・・・という阿部嘉昭さんのお話に。現在形の偉大なミュージシャンも、シーン全体がもっとも熱かった時代だけじゃなく、そこを脱却して、その後の活動でもオリジナリティを発揮し、時代の最先端で在り続けている。懐メロじゃない。)
 Rock好きの私には、父が18歳だった67年は、サージェントペパーズとか、ドアーズの1st、2st、バナナジャケット、ジミヘンの1st、フリークアウトとか、凄まじい年ですが、68年はぴんと来ていなかったのですが、2001年に買った現代詩手帖が未だに家にありますが、その中で四方田犬彦さんが書いておられた伝説的詩人、帷子耀さんや金石稔さんに直接お会いでき、本にサインも戴けるだなんて…幸せすぎて、四方田さんの文を読んだ17年前には(小樽に居ました。)想像もしておりませんでした。そもそも帷子さんの詩集が世に出るだなんて、誰も想像していなかったのですが。唯一人、阿部嘉昭さんはご想像されていたのですね。あの時、北川透さんが札幌白石区プランテーションでお話された北海道横超忌の懇親会、喫煙スペースのあたりで? そんな御密談が、歴史を動かしていただなんて・・・感謝の限りです。

 静かなお知らせですが、次号の『フラジャイル』には、金石稔さんより御寄稿戴きました素晴らしい作品を掲載させて戴きます。今回の御詩集のスピンオフ作品!ぜひ、ご期待くださいm(._.)m

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