詩誌『フラジャイル』公式ブログ

旭川市で戦後72年続く詩誌『青芽』の後継誌。2017年12月に創刊。

個人詩誌「Asgard(アスガルド)」創刊号

■12/20、皆様より誕生日のあたたかいメッセージを賜り、誠にありがとうございます。恐縮の限りです。心より御礼申し上げます。
 詩誌「フラジャイル」第4号を昨日発行、郵便局員さんの多大なるご協力のもと、全国へ送付手配をさせて戴きました。

 作業がようやく落ち着き、個人詩誌「Asgard(アスガルド)」創刊号をじっくり拝読させて戴き、若宮明彦先生の論、揺れてブラックアウトの9月、「北海道胆振東部地震(二〇一八)に関するメモ」、地質学者の視点から、詩人の視点から、どんなにデータで計測しても自然現象はアナログであり、「自然の予測不可能性を含んだ時間-空間スケールは、シュミレーションをスケールアウトとした領域にさえ起こりうるのだ」、災害も人災も、〈忘れた頃〉にやってくる…事故も戦争も・・・表紙の美しいお写真(尾関俊浩さん撮影)のオーロラも、地震も同じ自然現象であり、人間の生活や精神活動に密接に関りあっているものと納得致しておりました。

 詩作品、原子修さん「祖霊の風」、小篠真琴さん「夜を追いかけて」、道輪拓弥さん「繭の糸」、若宮先生の「天狗ノ爪石」と三部作「貝殻少年」「椰子の実少年」「瑪瑙少年」、エッセイ「パリ界隈のヴェルレーヌの痕跡」、照射された地点から広がる神話的映像をどれも映画のように鑑賞させて戴き、目の前の現実と密接に関りあう架け橋としての詩のあり方について、はからずも生を受けた日に、新鮮な視点を戴いておりました。(「北欧神話において、オーロラは、地上の世界ミズガルズとアスガルドをつなぐ架け橋であった。」~あとがきより)

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