詩誌『フラジャイル』公式ブログ

旭川市で戦後72年続く詩誌『青芽』の後継誌。2017年12月に創刊。

■第53回 小熊秀雄賞贈呈式!!

■昨日10月17日(土)、アートホテル旭川での小熊秀雄賞贈呈式の様子が、北海道新聞の全道版、旭川版にもこのように大きく掲載されております。贈呈式、その後の囲む会も、皆様の笑顔溢れる、素晴らしい会でありました。検温、ソーシャルディスタンスなど、徹底した対策が取られた中、無事執り行われました。御協力を賜りました皆様へ心より感謝申し上げます。
 長田典子さんの受賞の御言葉、鈴木志郎康氏がある合評会で仰られたという、ある詩人の方の完成された作品に対する「そんなんじゃ小さくまとまっちゃうよ」という御言葉から得られた気づき。「前衛」であり続けることを決意された想い。コンテンポラリーな「現在詩」を書いていくということ。胸熱く、拝聴させて戴き、貴重な学びをさせて戴きました。人間の存在の根底に届く、たった一人の「私」の声ではなく、時代を超えて名もなき多くの人と響き合うような言葉の声。小熊秀雄の詩精神「前衛たること」(「馬上の詩」)。
 運営委員の坂井勝先生が受賞作(長田典子さん『ニューヨーク・ディグ・ダグ』(思潮社))について、贈呈式のしおりに書かれた選考過程報告の文章がとっても感動的でした。ここに引用させて戴きます。詩集の中の、ある印象的なシーンについての記述です→「これが本来の人間の生き方だったし、これからもそうでなければだめだと思う。作者は勿論、今のコロナ禍を見越してこの詩を書いたわけではないが、結果的に、今の感染症対策とは対極の行動をとって、我々の目を開いてくれている。」

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