◆9月30日(日)の北海道新聞《日曜文芸》に、私たちの詩誌『フラジャイル』同人、『青芽』の同人でもありました佐々木虎力さんの作品「夢の世界」が全文掲載されております!!
佐々木さんは昨日の朗読会「『青芽』から『フラジャイル』へ」にも出演、トップバッターで自作詩の朗読を披露してくれました☆
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若宮先生の評です!
~作者のように現実と夢を受け入れて、さらに踏み出してみれば、晴れやかな日々がふいに訪れることもあるだろう。~
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「夢の世界」 佐々木虎力(旭川)
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寝返りをうつ真夜中
何かが大手を振って歩く
夢の世界
鬱陶しい夜明け前
カラスの鳴き声
鬱の到来を告げる
下心があるに違いない
腹立たしい成夏の夢
鬱を散じて有頂天
刺々しい声に震えが止まらない
夢と現実の狭間が怖い
本音を語り始めた鬱
《わしを友として歩いてみては》
励ます夢の世界
朝日が眩い夜明け
穏やかな息遣いが余韻を残す
鬱然とする一時
夢が現実を呼び込む
ノーマルな脈拍
快晴を告げた
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・最後の2行が「ノーマルな」しかし独特なリズムを、「夢と現実のあわい」の中での自問自答に与えているよう。波の音を感じました☆