詩誌『フラジャイル』公式ブログ

旭川市で戦後72年続く詩誌『青芽』の後継誌。2017年12月に創刊。

■『遊―捨て聖 一遍上人 踊り遊ぶ』(響文社) 治海 (著), 増山 誠 (著), 菊井崇史(編集),長屋のり子(企画)

~はねばはね、踊らばをどれ、春駒の、のりの道をば、しる人ぞしる。一遍上人の言葉が、祈りをこめた絵と書によみがえり、踊る。~
 長屋のり子さんより御恵送賜りました。届いたとたん、開封前から、温かい気持ちが胸一杯に伝わりました。7月末日に発行された『遊―捨て聖 一遍上人 踊り遊ぶ』(響文社) 治海 (著), 増山 誠 (著), 菊井崇史(編集),長屋のり子(企画)を拝読してから、アマビエの疫病退散の力を持った歓喜童子の舞のおかげか、第二波の日本のコロナウイルス感染者数がだんだん減っている。人数はずっと多いのに、春のファースト・インパクトのように騒がれることもなく、だんだん慣れてきている。
 一遍上人、遊行上人、捨聖ひじり、円照大師の言葉、「迷いも一念なり 悟りも一念なり」。その一念をどう持つか、「跳ねば跳ねよ 踊らば踊れ春駒の 法の道をば知る人ど知る」、Chick CoreaのReturn To ForeverのLa Fiestaを聴きながら、花の祝祭へ向かっていく、強く念じるのではなく、ありのままにLet it Be、お返しは求めず、喜ばせてくれる奇蹟のような、どのページも宇宙と繋がっている。
 長屋のり子さんの編集後記、小樽の「海猫屋」、「遊亀堂」のこと、「海猫屋・増山誠と歓喜童子は小樽を過去と未来と異国を繋ぐ三層の時間の、透きとおってまばゆく光り出す地に変えた、小樽にとって重要な一時代を築いた。」…レンガ造りの建物をインターネット検索で発見しつつ、小樽を恋しく、重要な時代の声が一冊からあふれ出す。
■8月16日の北海道新聞で紹介されています。
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