■田中さとみさんから、『百式』(現代詩書下ろし一詩篇による詩集 懐紙シリーズ第五集 阿吽塾刊)を戴きました。阿吽塾からもお送り戴きました。幸せです。最高です。戦慄を覚えています。心より感謝申し上げます。
「side-Qの断片とsuicide-Rを縫合する
センリツの横顔にシトラスを並べる」
30年以上前に、百式という金色が出てくるテレビ番組を、リアルタイムで見ていました。sideはスペースコロニーのことで、ザーン、ハッテ、ムンゾ、ムーア、ルウム、リーア、ノア、ガイアの8つでした。星の巡りを強烈に意識させる番組で、土曜日の放送でした。週明け、男子は誰もが熱く、語っていました。
「硝子玉をポケットから取り出そうとする
放射状に床にこぼれていった
ミドリの瞳の中に無数の色が映えた
鈴の音を鳴らすように逃げていく」
音も、色も、重力も、すべての時間も止まります。
そして、迷い込むのです。
「円卓を囲みながらお茶会をしているテンプラの
ぬいぐるみ(リムセ)たちはビスケットをこぼし
中空の回りを巡回している」
リムセは、アイヌ語(踊り)でしょうか。
球体間接人形を、私も、持ち上げたい。
たぶん、百回読みます。
空からの恩寵を、秘密を、アスタリスクだけのページも、剥き出しにされた言語の有機性の高い一篇を、お贈り戴き、ありがとうございます。
心より感謝申し上げます。