詩誌『フラジャイル』公式ブログ

旭川市で戦後72年続く詩誌『青芽』の後継誌。2017年12月に創刊。

■「詩と思想」(土曜美術社出版販売)2022年1-2月号

■「詩と思想」2022年1-2月号をようやく読むことができました。
特集は二〇二一年度・回顧と展望。コロナパンデミック真っただ中の東京五輪アメリ同時多発テロから二〇年、東日本大震災から十年であった昨年の全国の詩の取り組み・動きについて、皆様の論考より、興味深く学ばせて戴きました。
 「作者が”わかった”ことを理性で解説するのではなく(それは散文の仕事だ)、感性による解釈と創造を加えるのが文芸の作業ではないだろうか。」という青木由弥子さんの問い(P56「心から心へー詩的再創造を目指してー」)や、漆原正雄さんの「詩作は、私という独自の生の立脚点を再確認する行為でもある。制度や慣習や世間の常識に疑いをもち、ときには拒み、陶酔にも韜晦にも陥ることなく世界を俯瞰し事象を透視する視座の獲得の過程が、そっくりそのまま詩人の面貌を形成する。」(P33「ジョバンニの切符」)という言葉が特に印象に残りました。
 アンケート「今年の収穫」に…畏れ多いことに、河野俊一さん、小島きみ子さん、こたきこなみさん、佐相憲一さん、佐川亜紀さん、下川敬明さん、田中裕子さんに、小誌「フラジャイル」のことや、同人の詩集について挙げて戴いており、感謝の至りです。誠にありがとうございます。アンケートの66ページ以降、「詩書・詩誌一覧」なども含めて、旭川の詩誌「フラジャイル」のことや、同人である二宮清隆さんの詩集『海へ』『ゆめ野』、星まゆみさんの詩集『ひだまり』、柴田の詩集『壁/楯/ドライブ/海岸線』等、小誌関連の記載に付箋を貼って数えますと、なんと14箇所もございました。
 写真の一つだけ黄色い付箋は葵生川玲さんが富田正一さんの小説『人生あれこれ』(青い芽文芸社)を挙げて戴いているアンケートのページです。心より感謝申し上げます。

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