詩誌『フラジャイル』公式ブログ

旭川市で戦後72年続く詩誌『青芽』の後継誌。2017年12月に創刊。

8月15日発行予定『NO JAIL CAN CONFINE YOUR POEM 詩の檻はない アフガニスタンにおける検閲と芸術弾圧に対する詩的抗議』(仮題)表紙、クリストファー・メリル、セシル・ウムアニら21名の海外の詩人の参加について

■ソマイア・ラミシュSomaia Ramishさんの呼びかけに応え、バームダード「亡命詩人の家」に詩をお送り戴いた日本人詩人37名の皆様のご作品と、世界から寄せられた詩の一部を収録した書籍『NO JAIL CAN CONFINE YOUR POEM 詩の檻はない アフガニスタンにおける検閲と芸術弾圧に対する詩的抗議』(仮題)を現在編集中です。

 2021年にアフガニスタンタリバン政権に陥落した日付である8月15日の発行を目標に制作を行っております。オンデマンド出版にてAMAZONにて販売し、印税収益はバームダード(亡命詩人の家)へ全額寄付致します。(アフガニスタンではあらゆる芸術活動を行うことが危険な状態です。多くの詩人、芸術家が世界各国へ亡命しています。)

 詩をお送り戴いた皆様へはご案内及びご本人校正のメールを送らせて戴いております。ご確認の程宜しくお願い申し上げます。
 編集の過程など、可能なところから情報のお知らせをさせて戴きます。

 制作中の表紙画像、緊張感あふれる波の写真は写真家の谷口雅彦さんによるものです(2019年神奈川県藤沢市片瀬西浜海岸)。日本は海に囲まれています。日本にとって海は国境。海を越えてソマイアさんのメッセージは届き、波の輪のように広がっていきました。

 発行予定2023年8月15日、発行人はソマイア・ラミシュさん、バームダードに寄せられた作品で構成されるアンソロジー詩集『NO JAIL CAN CONFINE YOUR POEM 詩の檻はない アフガニスタンにおける検閲と芸術弾圧に対する詩的抗議』(仮題)に収録される海外の詩人の皆様と作品名(邦題)をご紹介します。本への掲載はアルファベット順となります。翻訳は安藤厚先生(北海道大学名誉教授)です。

*

クリストファー・メリル:詩の禁止について
Christopher Merrill
メッテ・モーストロップ:ある石たちは生きて・拡張
Mette Moestrup
リディヤ・ディムコフスカ:崩れゆく国
Lidija Dimkovska
ティボー・ジャコ・パラット:詩を書く権利を失ったなら
Thibault Jacquot-Paratte
カマニ・ジャヤセケラ:自由
Professor Kamani Jayasekera
デビッド・ボコロ:(銃声が止み)
David Bokolo
スーザン・アレクサンダー:(私は新参者の六羽のアメリカコガラを見ている)
Susan Alexander
ダヴィデ・ミノッティ:(彼女はもう一人を肩に担いで 進む)
Davide Minotti
ニーラ・ナス・ダス :(誰もがあなたの頭の奴隷ではなく、)
Neela Nath Das
シェリー・ボイル: 川の曲がり角
Shelly Bhoil
アルシャード・カーラ:永遠のエンパワーメント(力の付与)
Alshaad Kara
ケイズ・サイード:つぼみと銃
Kayes Syed
アビ・スベディ:私たちの間の空
Dr. Abhi Subedi
タリク・ギュネルセル:(爆弾!)
Tarık Günersel
アンネ・ヴェクテル:(もし、あなたが岩と意味の間で板挟みになっているのなら、)
Anne Vegter
セシル・ウムアニ:(平原に吹く風と共に書けば)
Cécile Oumhani
フアン・タウスク:アフガンの詩人
Juan Tausk
モニーク・エマ・ヨアネス:街の色
Monique Emma Joannes
ハフィド・ジャファイティ:書くことを禁じられたら
Hafid Gafaïti
ファテメ・エクテサリ:(テヘランは、チャドルを着てしかめっ面をした女)
Fatemeh Ekhtesari

*******
『NO JAIL CAN CONFINE YOUR POEM』はCécile Oumhani氏の詩の一節です。

ーどんな檻もあなたの詩を閉じ込めることなどできない。

 

f:id:loureeds:20230620074110j:image