詩誌『フラジャイル』公式ブログ

旭川市で戦後72年続く詩誌『青芽』の後継誌。2017年12月に創刊。

■10月30日の北海道新聞に、第57回北海道新聞文学賞・詩部門発表。故永しほるさん(『壁、窓、鏡』)、若宮明彦先生(『瑪瑙屋』)、おめでとうございます!!

■10月30日の北海道新聞に、第57回北海道新聞文学賞・詩部門発表。故永しほるさん(『壁、窓、鏡』)、若宮明彦先生(『瑪瑙屋』)、本当におめでとうございます!!
 私は今年発行された詩集の中で、故永さん、若宮先生、草野理恵子さん(『有毒植物詩の花束』)が受賞されると予想しておりました…。故永しほるさんの『壁、窓、鏡』はページを開いた瞬間に詩が溢れだし、言語のオブジェの森に吸い込まれ、純粋言語とはこういうことかと興奮しました。装丁や目次の工夫も見事で、詩集のあり方が刷新されたと感じました。
 若宮明彦先生の石に「気のありか」を見出し生を吹きこむ詩の錬金術、『瑪瑙屋』はとんでもない凄い詩集です。2014年の『海のエスキス』、1997年の『貝殻幻想』…目を閉じれば浮かび上がるページが幾つもあります。若宮先生の3冊の詩集を、私は一生目標として胸に抱き締めます。東延江さん『ダミアンの涙』も注目すべき。小熊秀雄というか旭川の下村保太郎や小池栄寿の継承者のような書き方に戦慄しました。草野理恵子さんの『有毒植物詩の花束』…私は『有毒植物詩図鑑』を詩の処方箋として大切に何度も拝読させて戴いております。
 歴程賞の選考委員であり、北海道の「核」の同人でもあった北畑光男さんの『背の川』も候補に…錚々たる作品の中、拙作『帶』も末席候補にして戴き、後半の「叙事詩」について触れて戴いております。誠に恐縮です。古川善盛編集・髙田玉吉著『実録土工玉吉―タコ部屋半生記 』(1974年)について拙いながら全身全霊で書かせて戴きました。次の投稿で述べます。心より感謝申し上げます。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/933177

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