詩誌『フラジャイル』公式ブログ

旭川市で戦後72年続く詩誌『青芽』の後継誌。2017年12月に創刊。

■日本現代詩人会HP《国際交流》に、『詩の檻はない』、 Somaia Ramishソマイア・ラミシュさん支援について、声明を戴いております。

■日本現代詩人会HP《国際交流》に、『詩の檻はない』、
Somaia Ramishソマイア・ラミシュさん支援について、声明を戴いております。会員「個々人の支援」について、支援中心メンバー及び連絡先として私の名前も記載戴き、光栄なことです。心より感謝申し上げます。
https://www.japan-poets-association.com/international/recently/
 ニーチェの能動的ニヒリズムについて、権力の増大を目的に不都合な価値観を排除する宗教を消極的ニヒリズム、妬み恨みの弱者の宗教とし、それに対抗して強者の社会を作らなければならない、という思想であると理解し、本件においても重要なテーマであると考え、私は行動して参りました。
 思潮社の現代詩文庫59『井上光晴』の作品論を書いた文芸評論家の高野斗志美先生から私はニーチェをそのように教わりました。高野先生は安部公房研究の第一人者。埴谷雄高野間宏井上光晴辻井喬と深く交流した文芸評論家です。(ソマイア・ラミシュさんが安部公房箱男』を読んでいました!)
 昨年は安部公房没後30周年、今年は安部公房生誕100年の年です。旭川文学資料館で展示が行われています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/e0fd655e3fbe2ea449c8b548b73dd4b7f19bab39
 安部公房は、価値観の転換、名前の喪失、枠組みが外れる(ボーダーレス)ことを表現し、作家は世界を提示するだけで、どう読むかは読者次第であると語りました。
 ソマイア・ラミシュさんにとって、他の各国の詩人たちにとって、日本の私たちにとって、世界の情況によって、「詩とは何か」という問いの答えは根本的に違うのかもしれない…昨年はそのことを肌で感じた一年でした。書くことは命がけであり、自由に書けない国があります。

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