手伝う
峠
匿名
に棲む、
私が他人
の《何か》
を書く書いて
いる私を他人と
して私が悟る読ん
でいる他人は私であ
る他人に授かる私の他
人に読まれた《何か》を
永訣の私に束ねる偽りを見
た他人の私を《誰か》の精神
的支柱に織る私は一体《何》を
どう見てどう書くのか書いている
私にこれ以上育てられた他人を味わ
う私を《誰》が《何》を何時何分何秒
にどう感じた? 読んでいる他人に消さ
れた履歴の天秤はしずまる他人として偽る
私が他人をシランプリ全力で飼う語っている
私を他人として私の《何》もない核心に迫る他
人が忘れた過去を私の擬態として陰で踏みにじる
私が撃つ極の他人の発言を捻じ曲げる他人として彷
徨う私は《誰か》を悼む韻律の動詞を重ねる昨日まで
《誰か》が居座る他人の視点で書かれた直喩の私が明日
決定を強いる原理とはかけ離れた錐形の他人が昨夜天碧に
身を曝す読んでいる他人は液晶の私である明日の晩産まれる
これからの私を書く他人の句点が今宵《何か》の変調をきたす
(あらかじめ前触れもなく、思いがけず予期された疎外で)
(世界の内に居る私が、私の中に世界を放つ)
(私の中に在る世界が、世界の内に私を誘う)
(あなたと出会う)