詩誌『フラジャイル』公式ブログ

旭川市で戦後72年続く詩誌『青芽』の後継誌。2017年12月に創刊。

■3月26日(火)発行の「あさひかわ新聞」にて、 ~フラジャイル代表・詩人柴田望さん 小熊秀雄を「しゃべり捲くる」~

■3月26日(火)発行の「あさひかわ新聞」にて、大きく掲載戴いております。心より感謝申し上げます。

~フラジャイル代表・詩人柴田望さん 小熊秀雄を「しゃべり捲くる」~

・「小熊秀雄を『しゃべり捲くれ』講座が3月17日、まちなかぶんか小屋(7条通買物公園)で開かれた・・・
・柴田さんは難解に見える高野の評論を読み解くことで、小熊が生きた大正から昭和初期にかけての、戦争に向かう時代と、私たちが生きる現代の相似性を浮き上がらせ、時代を超えて「しゃべり捲くれ」と鼓舞する小熊の詩の魅力をたっぷりと語った。・・・

 「あらゆる面において急速なる失速状態が始まった。高度消費社会が実現されつつあり、その虚飾のなかで廃墟は美しく輝いていた」(四方田犬彦福間健二編『1968 文学』筑摩選書)

 小熊秀雄の詩精神が高度消費社会である現代にも生き続け、資本主義社会に「ケンカを売っている」という仮説でした。

 いま、私たちの生きる〈所有〉の社会、〈所有する〉ことが存在の意義であり、それを基準に法律も整備され、善悪が定められている。しかし、果たしてそれだけで本当にいいのか? その常識から逸脱したあらゆる視点から、人間の存在を真に考えるということを、私たちはどれだけ行っているか? それは文学や哲学や思想の仕事ではないか、という問いを、高野斗志美先生の論から、お話させて戴きました。

 高野先生を憶いだし、最後のほうで、涙がこらえきれなくなってしまい、誠に申し訳ございません...燃え尽きました。誠に、ありがとうございました。

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