詩誌『フラジャイル』公式ブログ

旭川市で戦後72年続く詩誌『青芽』の後継誌。2017年12月に創刊。

「詩・仲間 ZERO No. 41」(2019年2月発行「ZEROの会」)

■「詩・仲間 ZERO No. 41」(2019年2月発行「ZEROの会」)、ご恵送賜り、誠にありがとうございます!

 綾部清隆さん「よぎるもの」、あるときコンビニなどで偶然、最近ではフェイスブックなどで・・・何十年かぶりに中学、高校時代の友人にばったり会うことがあります。もうお互いあまり憶えていないくて(向こうは憶えているかもしれませんが)、ちゃんと挨拶できず、よぎる気配を感じるだけのときもあります。亡くなった友人が挨拶に来てくれたのかもしれないと、この作品により気づかされるのでありました。
 森れいさん「かえしうた」。「還してやらねばならない」・・・昨年秋の小樽詩話会の例会で、ご担当の森れいさんが珍しい石をたくさん見せてくださり、石が登場する素敵な詩作品をたくさん教えてくださいました(木田澄子さんの作品が多かったです!)。 石は遠い距離や時間を超えて運ばれてくるのだと学びました。その例会でもお話しましたが、柴田が15、6年ほど昔、小樽で離婚しましたとき、プラチナのペアの結婚指輪を古い質屋に出しました。プラチナは溶解され、蘇るから、それで良し、小樽湾に捨てちゃだめ、とれいさんに言われました(笑)。遠い距離や時間を超えて、幾多の物語(「マグマと毒性をふくんだおいたち」とか)を秘めて、石はやってくる。「寂しい夜には所在なげに発光し/偏愛の名のもとに イノチの輪郭にそって尖っていく」・・・「偏愛の名のもとに」「あまりに深い情念ゆえに」「結晶した奇跡の宝(いし)」。

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