詩誌『フラジャイル』公式ブログ

旭川市で戦後72年続く詩誌『青芽』の後継誌。2017年12月に創刊。

・詩誌「モノクローム」・詩誌「ファントム」!!

■8月札幌・9月小樽にて行われました支倉隆子さんの詩劇「洪水伝説(稽古篇)+ポエーマンス」でお会いできました詩人・為平澪さんより、詩誌をお送り戴きました。誠にありがとうございます!!

・詩誌「モノクローム」2号 
 (2019年5月 モノクローム・プロジェクト)
・詩誌「ファントム」3号 
 (2018年5月 「ファントム編集室」)
・詩誌「ファントム」4号 
 (2019年6月 「ファントム編集室」)

モノクローム・プロジェクトから発行されている詩集は何冊か所蔵致しておりますが、「モノクローム」はじめて読ませて戴きました。一色真理さんが主宰される錚々たる詩人の皆様による詩質の高い詩誌。為平澪さんが発行されている「ファントム」は写真も印象的に使われ、こちらもレベルの高い詩誌にて、興味深く拝読させて戴き、勉強をさせて戴きました。為平澪さんの御作品に注目、擬人化された噂の独白「噂」(「モノクローム」2号)、喧噪の都市の一角で繰り広げられる「旅」(「ファントム」4号)、仮想空間の恐怖に押し込まれた「ウィルス・スキャン」(「ファントム」3号)。都市を舞台に、都市そのものを、閉塞された救いのない状況へ閉ざされていく現代の人間のあり様を、共感できるリアルさ、かつ寓話的にえがかれている御作品。都市の隙間に吸い込まれそうになりながら安部公房の都市小説群を想起しつつ畏敬を抱いております。「ファントム」3号の金井裕美子さんの「たまゆら」「はるねこ」、4号の岡田ユアンさんの「栞」も本当に素晴らしくて、深い詩行に立ち現れる眩しい幻に感激致しております。心より御礼申し上げます。

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