詩誌『フラジャイル』公式ブログ

旭川市で戦後72年続く詩誌『青芽』の後継誌。2017年12月に創刊。

■支倉隆子さんの個人誌「ALLん私記」74(2020)

■支倉隆子さんの個人誌「ALLん私記」74(2020)を御恵送賜りました。心より感謝申し上げます。昨年8月31日札幌、9月1日小樽で行われた詩劇「洪水伝説」+ポエーマンス、詩人が集い、笑顔でいっぱいの歴史的な二夜のことを、日常の様々な場面で憶い出しております。参加させて戴き、本当にありがとうございました。昨年、長屋のりこさんより、荷札をゆうパックにあふれんばかりに旭川にお送り戴き、皆で分けました。本号表紙に木内ゆかさんが寄稿している詩「空のハイツ 245号室」に「増殖しているのですか? / 生殖しているのですか?」「ふたつの段ボールが震えている/のぞくと「荷札人」がたくさん/羽をよじってうごめいていた!」とあるように、まさに生きている、今にも蠢き出しそうな「荷札人」たち。束ねられる一枚一枚が生きている絵画は森郁男氏の「選択」のごとく、無機物と有機物の繋ぎ目を超越。
 2020年2月8日(土)第26回詩劇「洪水伝説(稽古篇)」@ArtSpaceMEISEI、福田知子さんのレポートを興味深く拝読、ここでも木内ゆかさんはサルサを披露されたのか。一色真理さんの詩人論、いつか拝聴致したく希望します。川瀬裕介さんとの「2人展」も行われたのですね。心洗われる夕陽の色、昨年の札幌道新ギャラリーが目に浮かびます。次は東京で10月!
 「じゃあ、誰がぼくを人間の仲間に加えたっていうんです?」ヨシフ・ブロッキーと女性裁判官のやりとりを興味深く拝読。詩人は職業ではなく〈徒食者〉であり、逮捕の対象であるという。すると由々しき集いが全国各地で開かれており、愉快であります。
 冒頭、支倉隆子さんの1977年の詩集『すずふる』より「新駅」。「駅を出ると/うらわかい世界である/これから植物神に会いにゆくんだ」。札幌駅南口を出て、右折してまっすぐ行けば北大植物園(北3条西8)。その隣のかでる2・7などへ、しばらく出かけておりませんでしたが、緊急事態宣言も解除されましたので、これから仕事で行くかもしれません。「東にすすんで/それから雲のように右折した」。
(写真の御本、詩集『身空x』は一昨年、函館の詩人・木田澄子さんより戴きました。)

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