詩誌『フラジャイル』公式ブログ

旭川市で戦後72年続く詩誌『青芽』の後継誌。2017年12月に創刊。

■石川逸子氏の発行される「風のたより」(第21号不定期刊 2021.1.1)

■今年最初に届いた詩誌です。石川逸子氏の発行される「風のたより」(第21号不定期刊 2021.1.1)を、富田正一さんよりお送り戴きました。誠に、ありがとうございます。
 冒頭に、昨年、詩集『神歌(ティルル)とさえずり』(七月堂)を上梓された宮内喜美子氏の作品「神歌(ティルル)とさえずりー久高島ー」を冒頭に。聖地「御嶽」に溢れる神歌、温かい風を新年に。
 5ページより、富田正一さんの詩集『老春のプロムナード』(青い芽文芸社)より三篇、「菊と刀」、「尋ね人」、「老春のプロムナード」が掲載されている。「尋ね人」は富田さんが十八歳の陸軍少年兵で加世田市飛行場に駐屯していたときにお世話になった鹿児島の民家の方から、四〇年後に連絡をもらったときの実話。特攻の訓練も、憲兵の取り締まりも、戦争の時代は実はついこの間のこと。
 元三菱徴用工韓国被爆者問題についての「重い扉はなぜ開いたか」、硫黄島で帰らぬ人となった静岡県出身鈴木次郎少尉のことを書かれた石川逸子氏の「布良埼神社からの縁」、興味深く拝読させて戴き、戦争の時代と現代との繫がりについて、深く考える機会を戴きました。

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