■福岡の荒平太和さんより、詩誌「无」(第二十九号 草木社)をお送り戴きました。誠にありがとうございます。
「无」=「ん」とお読みするそうで、日本語では「無」( 何もないこと。存在しないこと。哲学用語)と同じような意味ですが、中国語では「番号」を表すということが分かりました。異国情緒漂う、不思議な文字。
須賀大陸氏の詩篇「天竺」、「熱砂と強風と虚無」の壮大な旅路、「色即是空」という言葉について。経典を、宗教の教えを求めて人類が歩んだ道。かつて井上靖によって小説『天平の甍』が書かれ、1980年に中国ロケ戦後一番乗りの映画となり、大ヒットしましたが、今はそのような映画が作られることはなく、忘れられている。
荒平太和さんの詩篇「其れ」。「宗教に一番近い位置にあって/科学からは一番遠い処にいて文学とは仲良しで」…「其れ」とは何か? 科学のふりをして、今まさに報道によって行われている情報操作は、迷信的であり、魔術的であるかもしれない。