詩誌『フラジャイル』公式ブログ

旭川市で戦後72年続く詩誌『青芽』の後継誌。2017年12月に創刊。

おかげ様をもちまして、旭Asahikawa川の詩誌「フラジャイル」第13号+「青芽反射鏡」終刊号②を無事発行できました。

■日頃より小誌の活動へのご理解を賜り、心より感謝申し上げます。おかげ様をもちまして、旭Asahikawa川の詩誌「フラジャイル」第13号+「青芽反射鏡」終刊号②を無事発行できました。(500部発行。19日(日)にクロネコヤマトのDM便で発送致しましたので、だんだん皆様のもとへ届くことと存じます。)
 二つの詩誌を合冊にするという、全国でも珍しい試みです。「フラジャイル」、「青芽反射鏡」、この二つは1946年(昭和21年)に北海道で発足し、道内最長の戦後72年間続いた詩誌「青芽」(富田正一主宰)の後続誌になります。この長い歴史の始まりから、今年はちょうど75周年でありました。

・表紙に、写真家・メディアプロデューサーの谷口雅彦氏(谷口雅彦写真アーカイブ室代表)による「春光台から 昭和58(1983)年10月」。当時の旭川の街と山脈の景色です。

・今年4月7日に逝去された、富田正一さんの追悼特集として、全国の詩人から寄せられました追悼文、追悼詩を掲載致しております。令和3年度旭川市文化奨励賞を受賞した柴田望が贈呈式の記念講演で話した内容(富田正一さんの「青芽」を中心とした旭川の詩文化について等)全文を収録。https://youtu.be/uEBpNpSA6BY
 また、富田さんの年譜(記 木暮純)、富田さんが最後に刊行されたミニロマン小説『人生あれこれ』への全国の読者からのメッセージ、富田さんが生前最後に書かれた詩作品の一つである「癒しを求めて」などを掲載致しております。

・ゲスト寄稿に、小樽詩話会の萩原貢さん(第47回北海道新聞文学賞(2013年)、第3回小熊秀雄賞(1970年)など多数受賞)による詩作品「わたしの橇」、第54回小熊秀雄賞を受賞された高岡修さん(鹿児島県詩人協会会長・鹿児島県現代俳句協会会長、現代詩で南日本文学賞や晩翠賞など多数受賞)による「物質のみている夢」、気鋭の歌人である岡本恵さんによる短歌「自殺の部屋」、記念すべき第一回目の「コトバスラムジャパン北海道大会」(10月24日開催)で優勝したTha Teacherさんによる「そしてアイだけが…」を収録致しました。
(※KSJ北海道大会のレポートも掲載。本大会に出場された方でご希望の方には小誌謹呈させて戴きますのでご連絡くださいませ。)

・前号から続く特集として阿部嘉昭さんのインタビュー後編「恥辱の作動、無名性の獲得、行数的思考」を収録(聞き手・柴田望)。阿部嘉昭さんからは小誌のために、なんと、未発表詩篇5篇をご寄稿戴き、掲載させて戴きました。また、阿部嘉昭さんの詩集『かけら世の』(響文社)の中の詩篇の「逐語的註釈の試み」を、畏れながら柴田が取り組んでおります。

旭川市内書店(ジュンク堂書店旭川店・こども富貴堂コーチャンフォー旭川店)にて取り扱っております。 ※12月下旬頃より販売開始致します。

・「学窓」~「七ツ星」~「青い芽」~「青芽」~「青芽反射鏡」・「フラジャイル」、この長い歴史の始まりの1946年(昭和21年)から、今年はちょうど75周年でありました。100年を超える取り組みに育てて参る所存でございます。
 今後ともご指導、ご鞭撻のほど、何卒宜しくお願い申し上げます。
 本年もひとかたならぬご厚情を賜り、心より感謝申し上げます。どうかご自愛専一に、穏やかな新年を迎えられますようお祈り申し上げます。

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詩誌「フラジャイル」第13号 +「青芽反射鏡」終刊号② 
特別合冊 2021年12月発行号 目次
                           
 2 【ゲスト寄稿】 わたしの橇 萩原貢

 4 【追悼特集】 富田正一さんへ感謝をこめて
 5 令和三年度 旭川市文化奨励賞 受賞講演 柴田望
 (追悼文) 8 星清彦  8 嘉藤師穂子  9 山内真名  
 9 冬木美智子 10 小篠真琴  10 福士文浩  11 鵜野しのぶ  
 11 鈴木節子  12 柴田望  16 木暮純(沓澤章俊)
 17 富田正一 略歴(記 木暮純) 18 (追悼詩) 鉄道 中村瑞恵
 20 《メッセージ》富田正一著 ミニロマン小説『人生あれこれ』
 22 癒しを求めて 富田正一

  「青芽反射鏡」+「フラジャイル」同人、ゲストの皆様による詩篇
 24 【ゲスト寄稿】 物質のみている夢 高岡修 
 26 【ゲスト寄稿】 未発表詩篇 阿部嘉昭
 32 【ゲスト寄稿】 《短歌》 自殺の部屋 岡本恵
 34 空白 葵生川玲  36 雨の向こうの棚田 星清彦
 38 詩のつくり方 吉田圭佑  40 鎮魂の霧雨 林高辞
 42 第三惑星 木内ゆか  44 クスノキ 金井裕美子
 46 巣箱の森 福田知子  48 ≪寂蒔簡易郵便局≫ 佐波ルイ
 52 黙示 山田郁子  54 夜汽車 木下ヒサ子
 56 山ぶどう 星まゆみ  58 風の追憶 荻野久子  60 空に吸われて 鈴木節子
 62 もみじ台零番地 鵜野しのぶ  64 一握りのこわ飯 佐々木虎力
 65 命 佐々木虎力  66 キューポラ 川嶋侑希
 68 空耳 ―もっともっとたぐれ。昔の酒が戻ってくるかもしらん 菅原未榮
 70 しろい雲にはなれないけれど 小篠真琴
 72 空 耳 冬木美智子  74 本と映像の日々33 山内真名
 76 自由がほしい! 木暮純  78 女はガラスの破片を手にしていた 二宮清隆
 80 【ゲスト寄稿】 そしてアイだけが… Tha Teacher(KSJ2021北海道大会優勝者)

 82 コトバスラムジャパン 初めての北海道大会! ありがとうございました!!

 83 【特別企画】 阿部嘉昭さんインタビュー 《後編》
   恥辱の作動、無名性の獲得、行数的思考 詩集『かけら世の』(響文社)

 92 阿部嘉昭『かけら世の』(響文社)
   詩篇いくつかの逐語的註釈の試み(抄) 柴田望

 96 【ゲスト寄稿】 現代北海道文学研究(三)
   二つの「亀井勝一郎論」に見る転形期の自我 岡和田晃

 100 フラジャイル サプライズ ニュース
 101 受贈図書(御礼) 102 編集後記(短信)

 表紙 「春光台から 昭和58(1983)年10月」 ©谷口雅彦写真アーカイブ

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