詩誌『フラジャイル』公式ブログ

旭川市で戦後72年続く詩誌『青芽』の後継誌。2017年12月に創刊。

詩誌「雨の馬」Ⅰ(斜々舎通信 雨の馬 2022年8月30日)

■木田澄子さんより!!詩誌「雨の馬」Ⅰ(斜々舎通信 雨の馬 2022年8月30日)をお送り戴きました。創刊!おめでとうございます☆
 詩人3人の個性、味わい深いペーパー。城木和日子さんの「駅舎/なぞれば とぶ かける ものたち」、「かるくおじぎした」のリフレイン、挨拶について、「時代はまだあくしゅできるときでした。」人と人との距離について、知覚の入口に取り残され、人を運ぶ、運ばれていく時代の感性について。
 オオサワ綿さんの「めかくし」、「かどはまがりきれなく」「かどにさしかかり」、四角い豆腐の絹や木綿の肌目、目も口も丸いのに文字は四角い。「隠しもつ気門」にそっぽを向かれ、角を曲ってようやく見える。私たちはいつもめかくしをされている。
 木田澄子さんの「まどろむこども」、子どもとは脱皮をくりかえす生き物。「じかん」を脱皮させる。子どもの目には人は海に見える「ひき潮の夕べびと」たちが過ぎていく。水溝を泳ぐ神々しいわかい蛇のように、いつの間にか幾つもの脱皮は過ぎる。夢中で遊んでいたり、数を数えているうちに、夢道を湯舟に運ばれていく、流れが透過していく。

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