■2023年5月20日（土）、アートホテル旭川にて、第6回井上靖記念文化賞、吉増剛造先生、おめでとうございます！！！
記念講演では井上靖の表現の「丹念さ」「清潔さ」「誠実さ」「綺麗さ」、「想起」（ギリシャ語でアナムネーシス」）を一番大切にされていたとのご指摘、柳田國男の「山の生活」の神隠し、魂が先祖還りする時刻、別の心に自分の心が入って行く「別宇宙」。その目を伴って鮮やかに描かれた晩年の傑作『孔子』の見事な絶妙な「距離」の取り方（「少し違う人から見た人の目」…年も離れた、雑用のようなことをしていた蔫薑の視点からの語り）、ウィリアム・バトラー・イェイツが驚愕した「甚だしいかな、わが衰えたるや。久しいかな、われまた夢に周公を見ず」のこと、イクパスイ、砂澤ビッキの大きな手、石狩川、北の朗唱、インテリや学者ではなくても、どなたでもふっと思ったこと、感じたことの堆積によって魂はできている…「別宇宙」の目、創作においての本当に貴重な大切なお話を拝聴させて戴きました。川村湊氏による選考経過講評、『黄金詩篇』の出版された頃のお話も感動的でした。
