詩誌『フラジャイル』公式ブログ

旭川市で戦後72年続く詩誌『青芽』の後継誌。2017年12月に創刊。

【小熊秀雄】×【フラジャイル】 リッジリーディング 2019・1・27 2019年1月27日(日) まちなかぶんか小屋(旭川市7条通7丁目)にて行います。

小熊秀雄】×【フラジャイル】
リッジリーディング 2019・1・27

■第17回 小熊秀雄・朗読会
小熊秀雄×フラジャイル リッジリーディング 
2019年1月27日(日) 14時より
まちなかぶんか小屋(旭川市7条通7丁目)にて行います。
(主催 小熊秀雄賞市民実行委員会 後援 旭川市教育委員会) 
 入場料500円(事前申し込み不要 会場に直接おいでください。)

■戦後72年続いた旭川の詩誌「青芽」の後継誌として
2017年12月に創刊された詩誌「フラジャイル」同人による朗読会です。
(遠地在住詩人とのインターネット接続による朗読も行います。)

■朗読作品
「しゃべり捲くれ」「黒い洋傘」「マヤコオフスキイの舌にかわって」他 小熊秀雄の作品と、小熊秀雄にちなんだ自作詩の朗読を行います。

Youtubeライブ配信を予定しております。こちらの登録チャンネルにて:
https://www.youtube.com/user/81KINAKOSUK

■音楽と動画による詩的表現の試み
特別動画を上映します。
(資料協力:NPO法人旭川文学資料友の会)

youtu.be「しゃべり捲くれ」小熊秀雄×フラジャイル リッジリーディング 2019・1・27
動画制作・作曲:柴田望
資料提供:NPO法人旭川文学資料友の会
※一部インターネット等から取得した画像なども使用させて戴いておりますので【限定公開】に致しております。

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明けましておめでとうございます。詩誌「エウメニデス」Ⅲ第57号に書かれていた小島きみ子さんの詩作品「(ノヴーリス)へ」

明けましておめでとうございます。本年も、どうぞ宜しくお願い申し上げます。

ある文学賞の一次選考委員として、関わらせて戴き、全国から寄せられている70冊以上もの詩集と格闘中、真剣勝負のお正月です。締切で多分100冊超えます。
初めて参加させて戴きながら、こうやって市民が必死になって、最終選考委員の先生方にお読み戴く詩集を選びだしていたのか!!と胸熱く、一行一行、一文一文と対峙致しております。

詩の評価とは何か?
例えば、一例ですが、
題材と文体、技術と内容の化学反応が起きているか?
現実との通路、現代の問題に対峙しているか?
前衛であってもなくても、表現方法の冒険、果敢な挑戦が見られるかどうか?
現実や幻想に詩が書かれるのではなく、むしろ書き上げられた詩が、無限の現実や幻想を生みだしているか?
独創的な手法が確立されているか?
作者によって限定されない無数の読み方が、読者に対して拓かれている作品かどうか?
過去の受賞作レベルと比べてどうか?
存在のすべてを賭けて、魂を揺さぶられる作品かどうか?

全国から有名な詩人の方々の作品も寄せられている中、誠に恐縮、僭越ながら不勉強な自分ごときが批評眼を持てるかどうか、一冊一冊読むたびごとに、不安と恐怖の連続であります。(本日元旦、約50冊、拝読させて戴きつつ‥)

賞の性質ということもありますが、自分なりの一つの基準として、

【自分だけの声ではなく、無数の声なき者の声になっているか?響いているか?】

昨年末に発行された詩誌「エウメニデス」Ⅲ第57号に書かれていた小島きみ子さんの詩作品「(ノヴーリス)へ」の物凄い一行を突然思い出し、魂を揺さぶられました。

「(あなた)と僕の内部にはいつも(交響曲)が存在する、」

この凄まじい詩句に励まされ、いっぺんに目の前が晴れた思いであります。誠にありがとうございます。膨大な詩作品に対峙する読み手の一人として、お互いの行間の内部に存在する声に、【交響曲】に、集中して、耳を澄ませます。一篇一篇に、真剣に耳を澄ませます。

奇跡のような、救いの、御指導に、心より御礼申し上げます。

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詩誌「フラジャイル」第4号 (2018年12月発行)  おかげ様をもちまして、無事発行させて戴きました。

■北海道旭川より発信の現代詩誌「フラジャイル」第4号 (2018年12月発行) 
おかげ様をもちまして、無事発行させて戴きました。
 
ジュンク堂書店旭川店(〒070-0031 北海道旭川市1条通8−108 フィール旭川 4階~5階)、
こども富貴堂(〒070-0037 北海道旭川市7条通8丁目左2−1)にて好評販売中☆です。
年明けよりコーチャンフォー旭川店でもお取り扱い戴く予定です。

柴田のFB、TwitterのDMからもご購入申し込み可能です。ご連絡戴き次第発送をさせて戴きますm(。_。)m

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【特別収録】 ~吉増剛造、《詩》、《語り》、《朗唱》の夕べ ~
吉増剛造  帷子耀  金石稔
2018年7月8日 喫茶コバルト(北見市北1西2) トークイベント

【特別寄稿】
吉増剛造用語集15 杉中昌樹

【詩】
支倉隆子  金石稔  木田澄子
小篠真琴 吉田圭佑 木暮純 林高辞
荻野久子 冬木美智子 澤井浩 伊藤菜乃香 山内真名
柴田望 佐々木虎力 二宮清隆 千葉桃羽 
富田正一

【レポート】
2018年9月29日 朗読会 「青芽」から「フラジャイル」へ

【扉】
高野斗志美

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「第2回あさひかわプラタナス通り朗読会 @旭川」(ミツイパブリッシングさん主催) 木暮純詩作品朗読  2018年12月24日

■昨日12/24(月祝)、「旭川プラタナスプレイス かぐら蔵」にて行われました、「第2回あさひかわプラタナス通り朗読会 @旭川」、おかげさまにて無事、会場満席の盛会にて終了致しました。動画をアップ致しましたのでここにシェアします。

■雪の一日ではありましたが、森下みかんさん(作家)の詩と童話、森下辰衛先生(作家・三浦綾子記念文学館特別研究員)による「雪柳~ふじ子から天国の永野信夫への手紙~」(三浦綾子塩狩峠」その後の物語)、最高に心温まる素晴らしい朗読・御作品に挟まれまして・・・「フラジャイル」同人木暮純の朗読&柴田のピアノ伴奏で三篇行いました。会場ブースにて、詩誌「フラジャイル」も完売☆感謝の限りであります。
 長友あゆみさんのピアノも、イブに聴けるなんて、最高でした。参加させて戴き、誠にありがとうございました!!
 
■木暮純 詩作品朗読

「宣言ひとつ」

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「ラブホテル街の夜は流れる」

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「悲しい夜明け」

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「小樽詩話会 55周年記念号」(2018年12月15日発行)より 「顔 Ⅳ」 柴田望

「小樽詩話会 55周年記念号」(2018年12月15日発行)より
*

「顔 Ⅳ」 柴田望
*

はじめは苦しくても 表情はやがておさまる

珠の中で大の字のまま 海へ転がり落ちて
逆さになる訓練の水面に 眩しく反射していて 
灰に溶ける覚悟だった――

水から木へ 木から火へ 火から土へ 土から金が
何もない海へ滲む そこらじゅう破片が漂う

歪んで溶けて焼け跡の夜

(破れた軍服を真新しい制服に着替える)

特別さが当然であった時代が過ぎて 神は人に目醒めて
間違いであったと嘆くことも 昨日までの敵にへつらうこともせず
眦は風を懐かしんでいる 閃光が沈むまでの間に 龍の尾を密かに攫んだ

生還者たちが海へ 死者たちが空へ 押し寄せる 臨界点で
刀の貌 大きく弧をえがいて 敵艦に似せた木枠を狙う
訓練で捕らえた風を 鋼の切れ味に巻きこむ

はじめは苦しくても 《無》は調和している 
《雙》は呼吸している
《英》を経た歳月 
《信》を越えた場所で 号令が叫ぶ 鎮まる

自由がもてはやされる 型を覚えない限り 
羽ばたくことはできないのに

歪んで溶けた暁を背に 
(破れた軍服を真新しい制服に着替える)
人は一人である 軍は人の塊である 群れは表情を持つ

面の奥に潜む 一糸乱れぬ呼吸である 道場に陽は逆さに差す

あなたは厳しい師ではなかったのに 弟子たちを達人に鍛えた
視線は剣に 眩しく反射している 子どもたちが真似ている 凛とした背中

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《第2回 あさひかわプラタナス通り朗読会》

昨日(12/21)発行のライナーネットワーク紙面にて、ご紹介戴いております☆
*

ミツイパブリッシング
《第2回 あさひかわプラタナス通り朗読会》

~童話や詩、小説など
 旭川の作家らが自作品を朗読~
 旭川プラタナスプレイスかぐら蔵にて
 12月24日(月休)午後1時半~
*

「フラジャイル」同人の木暮純が自作詩の朗読、柴田がピアノ伴奏を行います。森下みかんさん、森下辰衛さんの素晴らしい朗読が聴けます。ザ・さん蔵人本店さんお隣の素敵な会場です(写真)。ぜひ、皆様のご来場を心よりお待ち申し上げます。

*
旭川市内の出版社ミツイパブリッシングは、12月24日(月休)午後1時半から3時に、「旭川プラタナスプレイスかぐら蔵」で市内在住の作家による自作品の朗読会を開きます。
 
■森下みかんさんのミステリアスな童話やポエム、生きづらさを抱える人へメッセージを綴った木暮純さんの詩、三浦綾子記念文学館特別研究員を務める森下辰衛さんの「塩狩峠」後の世界を描いた小説など、三者三様の物語に作者自身が命を吹き込みます。
 
■入場料はおみやげのお菓子つきで500円。チケットはザ・さん蔵人本店(かぐら蔵隣)やこども冨貴堂(旭川市7ノ8)で販売しています。問い合わせはミツイパブリッシング(℡050-3566-8445)へ。
 
https://www.liner.jp/news/2018121918981/

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個人詩誌「Asgard(アスガルド)」創刊号

■12/20、皆様より誕生日のあたたかいメッセージを賜り、誠にありがとうございます。恐縮の限りです。心より御礼申し上げます。
 詩誌「フラジャイル」第4号を昨日発行、郵便局員さんの多大なるご協力のもと、全国へ送付手配をさせて戴きました。

 作業がようやく落ち着き、個人詩誌「Asgard(アスガルド)」創刊号をじっくり拝読させて戴き、若宮明彦先生の論、揺れてブラックアウトの9月、「北海道胆振東部地震(二〇一八)に関するメモ」、地質学者の視点から、詩人の視点から、どんなにデータで計測しても自然現象はアナログであり、「自然の予測不可能性を含んだ時間-空間スケールは、シュミレーションをスケールアウトとした領域にさえ起こりうるのだ」、災害も人災も、〈忘れた頃〉にやってくる…事故も戦争も・・・表紙の美しいお写真(尾関俊浩さん撮影)のオーロラも、地震も同じ自然現象であり、人間の生活や精神活動に密接に関りあっているものと納得致しておりました。

 詩作品、原子修さん「祖霊の風」、小篠真琴さん「夜を追いかけて」、道輪拓弥さん「繭の糸」、若宮先生の「天狗ノ爪石」と三部作「貝殻少年」「椰子の実少年」「瑪瑙少年」、エッセイ「パリ界隈のヴェルレーヌの痕跡」、照射された地点から広がる神話的映像をどれも映画のように鑑賞させて戴き、目の前の現実と密接に関りあう架け橋としての詩のあり方について、はからずも生を受けた日に、新鮮な視点を戴いておりました。(「北欧神話において、オーロラは、地上の世界ミズガルズとアスガルドをつなぐ架け橋であった。」~あとがきより)

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