詩誌『フラジャイル』公式ブログ

旭川市で戦後72年続く詩誌『青芽』の後継誌。2017年12月に創刊。

■『ユリイカ』(青土社)5月号、特集「菌類の世界」の小笠原鳥類氏の詩篇「すべての生きものはキノコだ!私は恐竜図鑑を読んでいた」

■『ユリイカ』(青土社)5月号、特集「菌類の世界」の小笠原鳥類氏の詩篇「すべての生きものはキノコだ!私は恐竜図鑑を読んでいた」をとても興味深く拝読。すべての生きもの、世界は、菌で出来ている。「美しく壮観」である。菌類とは、一般的な言葉ではキノコ。菌は人間の体内にたくさん存在している。いにしえの『フィッシュマガジン』の魚たちや、《わくわく動物ランド》の動物たちも菌だらけです。
 冨岡悦子さんの詩集『反暴力考』(響文社)に「キンルイクン」と呼ばれる転校生が登場しますが、例えば「菌」イコール汚いといった前提はおかしい。菌の働きが生命を助けている。取り除きたい菌もあれば、健康を助けてくれる菌もある。そしてその評価は人間の都合による。YouTube動画で見ることができるトヨタ自動車2020年の入社式で豊田社長が「コロナ禍でも桜は今まで通り咲いている。鳥は今まで通りさえずっている。自然界には影響がない。右往左往しているのは人間だけかもしれない。」というようなことを言っていたのが印象的でした。コロナ禍でも、菌は右往左往していない。菌からすれば、人が菌を悪用したり、人が人を操っているようにしか見えないかもしれません。
 徳川家康が見たという不思議な生き物、「肉人(ホウ)」も「仙薬」だったのならば、健康を助けてくれる菌を沢山保有している動物か、爬虫類(恐竜?)か、キノコの一種か、善玉菌そのものであったのかもしれない。「《宇宙の怪物》のような図鑑」を調べたらわかるでしょうか。
http://www.seidosha.co.jp/book/index.php?id=3678

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